ありあまる資金で高級ホテルに泊り、薄ら笑いを浮かべながら会場に現れる東洋人の球団。
彼らのほとんどが一年で百万ドル以上を稼ぐプロの選手だという。
若いオージー達は燃えた。そして、全力で立ち向かい、ぎりぎりの勝利を掴みとったのだ。
たいていの人間が野球というものを知らないこの国では、誰も彼らを賞賛しなかった。
しかし、胸の奥で今も燃え続ける小さな誇りとともに。今日も彼はハンドルを握り続ける。