■東電への乗り込みは評価

 報告書は一方で、東電の清水正孝社長(当時)が3月14日深夜から15日にかけて、福島第一から作業員を退避させると官邸に申し出た際、菅首相は「(福島第一原発からの)撤退なんてありえませんよ」と現場にとどまるように強く求め、さらに自身が東電本店に直接乗り込んで対策統合本部を設置したと紹介。こうした対応について、「結果的に東電に強い覚悟を迫った」とし、一定の効果があったと評価した。

 北澤委員長は会見で、菅首相の対応について、功績はある一方で、情報の発信と現場への強い干渉という失敗を挙げ、「危機の取り組みは全体からすれば不合格」と述べた。

 「悪魔の連鎖」の発言について、枝野経産相は、28日の閣議後会見で「(昨年)3月14日から15日ぐらいにかけての私の心情を話した」と説明。「具体的な根拠に基づいて最悪の事態を想定していたわけではない」とも語った。

 報告書を受け取った野田首相は28日、北澤氏が国の危機対応に問題があったと結論づけたことを説明すると、「十分に読んで参考にさせていただく」としたうえで、「原子炉の事故と長い間付き合わなければならず、事故を起こさないように考えていかなければいけない」と応じたという。終了後、北澤氏が記者団に明らかにした。

 首相は公邸入りする際、報告書を今後どう生かしていくかを記者団に問われ、「真摯(しんし)に受け止めます」と語った。


菅直人のとった行動は無能だったと事故報告書で結論づけられてるしその報告書受け取った野田も認めて謝罪してるんよな