――國澤センター長「本来なら、免疫はウイルスなどの有害物を排除しつつ、体に必要な食べ物の成分や日常的に触れることの多い花粉などには過剰に反応しないようにしてバランスを保っています。ところが、このバランスが崩れ、普段だと反応しないものに反応するようになることでアレルギーを引き起こしてしまうのです。いわば『免疫の誤作動』ですね。つまり花粉症は、免疫細胞が花粉に対して過剰に反応するようになった状態です」

 以前は花粉症ではなかったのに、急に花粉症になって苦しむことも少なくない。
 「花粉症になった」ということは、「アレルギー体質に傾いた」ひとつのサインということだろうか?

――國澤センター長「そう考えて良いと思います。花粉症になるということは、別のアレルギーになる可能性も高いということ。たとえば赤ちゃんではアトピー性皮膚炎と食物アレルギーの両方がある子が多い。花粉症の場合も1種類の花粉だけではなく、複数の花粉に対するアレルギーを持っている人が少なくありません。つまり、特定の花粉症だけの改善を考えるよりも、アレルギー体質そのものを改善することが大切なのです」