もう一つ、クギを刺しておくべきはチーム最年長のダルビッシュ有が変化球の握りから投げ方までチームメートに教えていることだ。

仮に相手がメジャー・リーガーであっても他球団の選手からいろいろ教わって開眼するということは12球団の担当コーチの恥である。
それまで何を教えていたのかということになってしまうからだ。

ダルビッシュもダルビッシュだ。物事の筋道を知らない。
これを言ったら監督、コーチがどう思うかという想像力が働かないから平気で越権行為のようなことをやる。いったい誰のためのチームなのだ。

昔は、技術というのは教えられるものではなく盗むものだった。張本勲などは「私が死ぬ気で努力してつかんだ技術をなぜ他人に教えなければいけないのですか」と話していた。

われわれの時代も全日本選抜としてメジャーのチームと対戦した。味方であってもシーズン中は敵。
各球団の首脳陣は、普段苦しめられている相手が何を考えているか盗んでこい、と言って選手を送り出した。それが正道である。