米テキサス州の大学生ジャクリーン・デュランドさんは、2021年に猛犬に800回以上噛みつかれ、鼻、耳、唇、頬をもぎ取られた。

 彼女が襲われたのはドッグシッターをしていた夫婦の家。ドアを開けたジャクリーンさんは、ボクサーとピットブルのミックス犬のベンダーとジャーマンシェパードのルーシーに押さえつけられ、廊下からリビングルームに引きずり込まれた。

 それ以前にジャクリーンさんは一度2匹とは顔を合わせたことがあり、「かわいい」と好印象を抱いていた。2匹の豹変ぶりになす術もなかったという。

「顔から皮膚が垂れ下がるのを感じたとき、私はただ、死ぬかと思いました」(ジャクリーンさん)

 玄関のドアが開けっ放しになっていたため警報が鳴り、警察官が到着したのは襲撃から30分も経ってからだった。その間2匹はジャクリーンさんを噛み続けていた。しかも、警察官が現場に到着しても、すぐに彼女を救出することはできなかった。攻撃的な犬たちに、警官らは手出しできず、救出まで37分間掛かった。

 その後、ジャクリーンは30%の血液を失った状態で病院に運ばれ、7時間の緊急手術を受けた。何度も蘇生措置が行う必要がある壮絶なオペを経て、1週間昏睡状態に陥った後、60日後に退院することができたが、彼女の顔面は原型をとどめないほどめちゃくちゃにされていた。