番組制作の現場からは「ひろゆき離れ」を指摘する声が聞こえてきた。

■Zoom出演とギャラの安さに飛びついたテレビ局

「今春以降、ひろゆき氏を起用する地上波の番組はほとんど消滅するでしょう」と語るのは在京キー局関係者だ。

「ひろゆき氏がテレビでブレイクしたのは、コロナ感染対策による制作上の制限と『フランスからのZoom出演』がマッチしたのが大きい。さらに、安価なギャラでも出演してくれることから、どの企画会議でも『とりあえずひろゆきの名前を出しておこう』といった風潮がありました」

 コロナ禍が生んだ「ひろゆきブーム」。その終焉を加速させる理由のひとつが「アフターコロナ仕様」への転換だ。

「マスク着用が緩和される3月13日以降、各局は足並みを揃えて出演者間のアクリル板を外すのですが、番組の構成面でも可能な限りアフターコロナの機運を醸成する方針で一致しているんです。その流れに反してまで、ひろゆき氏をオンラインで起用したいという番組も少ないでしょう」(同)

 さらに「脱・ひろゆき」を決定づけるのが、同氏に対する「海外からの批判」だという。

「ひろゆき氏はアメリカの匿名掲示板『4ちゃん』の運営者でもあるのですが、この掲示板は過激な差別的発言が飛び交うことで知られ、陰謀論集団『Qアノン』の発生源だとも指摘されている。21年1月に発生したQアノンを信奉するトランプ支持者たちによるアメリカ連邦議会議事堂襲撃事件以来、海外メディアからひろゆき氏の責任を問う声が噴出しました。

 昨年5月の銃乱射事件の犯人も『4ちゃんに影響を受けた』と供述していて、ひろゆき氏への批判はさらに高まっている。こうした動きを受け、ひろゆき氏をキャスティングしてきた日本のテレビ業界で『このまま彼を起用し続けて大丈夫なのか』『手を引いておくのが賢明では』との声が広がっているんですよ」(同)

 テレビ業界で加速する「ひろゆき離れ」。本人に未練がなさそうなのが、せめてもの救いか。

https://news.yahoo.co.jp/articles/bf13f2f66a3c715370ab3b7fa4b4f271080d9b5a