──こういうお話を聞くと、先生がこれからどんなふうに凱旋門賞に挑んでいくのか、すごく楽しみになりますね。
矢作 俺は常識にとらわれるのが嫌いだからねぇ(笑)。「えっ!?」という馬を連れて行く可能性もありますよ。

──それでこそ矢作先生です。トライ&エラーといえば、思えば先生も海外初挑戦(2008年香港マイル・スーパーホーネット5着)から初勝利(2016年ドバイターフ・リアルスティール1着)まで8年も掛かったんですものね。
矢作 そんなに簡単じゃないんだって。でも、行けば勝つだろうみたいに思われているからね。

──先生もプレッシャーを感じてらっしゃるんですね。
矢作 感じてます。常に感じてます。海外に挑戦し始めた頃は、相当批判されましたからね。

──批判とは?
矢作 勝ち目のない馬を連れて行くって。そう言っていた人にはね、マルシュロレーヌのBCディスタフとか、パンサラッサのサウジCとか、勝ち目があると君は思っていたの? って聞きたいですね。

矢作先生、正岡民にチクリ