大会も回数を重ね、理想とするものに少しずつ近付いてきた。また、その実感もある。今大会に臨んだ侍ジャパンのメンバーは、ほぼ全員がそのユニホームを着たい、との思いを事前に表明していたとされる。

 「僕らの時のユニホームとは(デザインが)違うんですけどね(笑)。あれ大事にしてほしかったけどな」

 イチローさんらしいユーモアを交え、話した。ユニホームは当時と比べ、ホーム用は縦じまが入り、胸の「JAPAN」はブロック体になるなど若干の変更が施された。だが、変わらないものもある。後輩たちの熱量がさらなるWBCの、そして野球界の発展につながっていくことをイチローさんは信じてやまない。