オープン戦の全日程が終了した26日、巨人は楽天に3-1で勝利。10勝6敗の12球団3位で開幕を迎えることになったが、チームの雰囲気は決して良くないという。

「ひとつは、坂本勇人の処遇です。言わずと知れたチームの顔ですが、昨年は3度の故障離脱で83試合の出場に終わった。先のWBCの日本代表入りを辞退してまで今季に懸けているものの、このオープン戦では打率1割台(14試合で36打数4安打の.111)に低迷。34歳になっていよいよ力の衰えを露呈しているにもかかわらず、原監督が坂本の開幕スタメンを決断したというのです。どこが実力至上主義なのか、ヤル気になっていた中堅・若手がまたぞろ意欲をそがれているといいます」(巨人OB)
 状態が一向に上がってこない坂本を尻目に、遊撃のレギュラーを狙うドラフト4位新人の門脇誠(22=創価大)が、オープン戦規定打席に到達して12球団4位の打率.286。高卒3年目の中山礼都(20)も.333と気を吐いた。それでも原監督は「2000本以上(の安打)を打っている人をナメちゃいけません」と言って、坂本に遊撃レギュラーの座を約束したというのだ。
 先月末に4選手を二軍落ちさせた際に改めて、「やっぱり我々は実力至上主義でスタートするということを言った以上、チームの中での厳しさ、チームの和を保つためには、そういう選択というのは当たり前の選択」と強調していたのがどこへやら、なのである。
■菅野を「このまま終わる男じゃない」と断言
「18日の日本ハム戦に先発して初回のみで緊急降板した菅野(智之=33)に関しても同じです。右肘の張りを訴えて有力視された開幕投手を回避しましたが、原監督は状態が戻り次第、先発ローテーションに入れるつもり。菅野は一昨年が6勝7敗、昨年が10勝7敗。さすがに衰えが出てきていますが、原監督はつい最近も親しい関係者に『このまま終わるような男じゃないよ。必ず完全復活するよ』と言ってますから」(前出のOB)
 巨人の世代交代は待ったなし、のはずなのだが……。