小学校の道徳の教科書では、「伝統と文化の尊重、国や郷土を愛する態度」を学ぶうえで不適切だという検定意見が13件、付けられ、道徳の教科書検定が始まって以来、最も多くなりました。

今回で3度目の検定となった小学校の「道徳」では、作成した6つの会社の教科書が、文部科学省の検定意見による修正を経てすべて合格しました。

このうち5つの会社が出版する教科書に対し、「伝統と文化の尊重、国や郷土を愛する態度」の扱いが足りず不適切だという検定意見が13件、付けられました。

前回(2018年度)の2件から大幅に増え、道徳の教科書検定が始まった6年前以来、(2016年度)最も多くなりました。
検定意見を受けて、ある教科書では、地域のあんこ屋の話でお店の人が話す「いつも買いに来てくれるちいきの人のためにも、がんばろうと思うんだ」というせりふの後に、「これからも日本のあじをつたえていきたいね」と追記されるなどの修正が行われました。
別の教科書では、国宝・姫路城で木材を組み合わせる「木組み」の技術を紹介する文に「日本古来のすぐれた」という説明が追記されました。