北朝鮮の女性と少女たちが虐待、性暴力、強制結婚など奴隷的な扱いを中国で受けている。
なかには12歳の少女までもが人身売買業ブローカーによって取引の対象とされ、そのようなケースが増加していることを示す最新報告書が、オランダを拠点とする国際人権法律事務所「グローバル・ライツ・コンプライアンス」によって発表された。

脱北して「レッドゾーン」と呼ばれる中朝国境沿いの地域に到着した後、強制的に結婚させられるなどの人身取引ビジネスは中国で近年急成長しており、その規模は年間1億500万ドル(約140億円)にも達するという。

新型コロナによるロックダウンで国境が閉鎖されたことも、北朝鮮の女性と少女たちの窮状を悪化させた背景にある。

韓国の脱北者たちの情報や研究者による分析の結果、中国で危険にさらされている北朝鮮難民の数は、国連が発表している10万人という人数の2倍以上にもなっているという。

「グローバル・ライツ・コンプライアンス」の主任法律アドバイザーのソフィア・エバンジェロウは次のように述べる。

「現在、北朝鮮女性と少女たちは性的かつ精神的に虐待されるか、奴隷労働、強制労働に就くために人身売買されるという厳しい現実にさらされています。彼女たちは中国当局に逮捕されて本国に強制送還されれば拷問を受けたり、収容所で処刑されるなど、より厳しい処罰を受けます。それを恐れて、逃げることができないのです」

https://news.yahoo.co.jp/articles/ed8f33299c59cbb55338ff06ccdcaacea88c22c0