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神奈川県平塚市にホームスタジアムを置くサッカーJ1湘南ベルマーレが昨秋、同市に対し新たなサッカー専用スタジアムの建設を提案していたことがわかった。ただ、ベルマーレが提案した建設予定地は市総合公園内で、市は再検討を求めたという。

2日の市議会で落合克宏市長らが諸伏清児議員の質問に答えた。それによると、ベルマーレの真壁潔会長が昨年10月に市を訪ね、新スタジアムを建設したいとしてコンセプトなどを提案したという。建設費用や財源の話はなく、ホームスタジアム・平塚競技場(レモンガススタジアム平塚)の南東側の広場「平塚のはらっぱ」や南駐車場があるエリアを予定地とした。

 市で検討した結果、新たなスタジアムを作ると都市公園法で定める建物の建ぺい率の上限を超え、総合公園はサッカーファン以外の市民も利用することなどから、11月にベルマーレ側に課題を指摘し「現実的な案」の再提示を求めたという。

 ベルマーレは平塚競技場の屋根のカバー率がJ1ライセンスの施設基準を満たしていないことや、老朽化、収容人数などを理由にサッカー専用の新スタジアム建設を模索してきた。

 今年1月には真壁会長がコンサートもできる新スタジアムを民間の投資も募って建設する構想を発表。候補地を湘南地域の3カ所とし、平塚市の総合公園周辺を第1候補としつつ、交渉期限を「半年」と区切って、その後は他の自治体と順次交渉を進めるとした。

こうした動きを受け、平塚商工会議所やサポーターらが2月に協議会を設立。「ベルマーレが他市へ流出する危機」として、市や市議会にもっと主体的に建設計画に関わるよう求め、署名活動を始めている。

 落合市長は2日の市議会で「ベルマーレは平塚の宝で、新スタジアムも平塚以外に考えられないが、一方的で戸惑いを感じる」としつつ、「今後、より具体的で現実的な提案がされればしっかり検討したい」と語った。

 新スタジアム建設の事業主体となる関連会社「湘南メディアスタジアム」の佐藤倫明社長は「現在、総合公園周辺も含めた再開発の提案を改めて検討中で、4月中にも市に示したい」としている。



自治体脅し始めてて草