敵地、オークランドで迎えた開幕戦
先発大谷が好投するも中継ぎが大量失点、自援護も虚しく惨敗だった
スタジアムに響くファンのため息、どこからか聞こえる「今年は100敗だな」の声
無言で帰り始める選手達の中、ベースボール界の至宝、大谷翔平は独りベンチで泣いていた
WBCで手にした栄冠、喜び、感動、そして何より信頼できるチームメイト・・・
それを今のエンゼルスで得ることは殆ど不可能と言ってよかった
「どうすりゃいいんだ・・・」大谷は悔し涙を流し続けた
どれくらい経ったろうか、大谷ははっと目覚めた
どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、冷たいベンチの感覚が現実に引き戻した
「やれやれ、帰ってトレーニングをしなくちゃな」大谷は苦笑しながら呟いた
立ち上がって伸びをした時、内川はふと気付いた
大谷翔平「どうすりゃいいんだ・・・」
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1それでも動く名無し
2023/03/31(金) 13:24:42.13ID:rC2/wNrs02それでも動く名無し
2023/03/31(金) 13:25:34.58ID:rC2/wNrs0 あれ・・・?お客さんがいる・・・?」
ベンチから飛び出した大谷が目にしたのは、外野席まで埋めつくさんばかりの観客だった
千切れそうなほどに日の丸が振られ、地鳴りのように日ハム時代の応援歌が響いていた
どういうことか分からずに呆然とする大谷の背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた
「翔平、投球練習だ、早く行くぞ」声の方に振り返った大谷は目を疑った
「す・・・甲斐さん?」 「なんだクソガキ、居眠りでもしてたのか?」
「こ・・・近藤?」 「なんスか翔平さん、近藤を呼び捨てにしやがって」
「村上・・・」 大谷は半分パニックになりながらスコアボードを見上げた
1番:たつじ 2番:近藤 3番:大谷 4番:村上 5番:吉田 6番:山川 7番:牧 8番:源田 9番:甲斐
暫時、唖然としていた大谷だったが、全てを理解した時、もはや彼の心には雲ひとつ無かった
「勝てる・・・勝てるんだ!」
ガッフェからグラブを受け取り、グラウンドへ全力疾走する大谷、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった・・・
翌日、ベンチで冷たくなっている内川が発見され、吉村と村田は病院内で静かに息を引き取った
ベンチから飛び出した大谷が目にしたのは、外野席まで埋めつくさんばかりの観客だった
千切れそうなほどに日の丸が振られ、地鳴りのように日ハム時代の応援歌が響いていた
どういうことか分からずに呆然とする大谷の背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた
「翔平、投球練習だ、早く行くぞ」声の方に振り返った大谷は目を疑った
「す・・・甲斐さん?」 「なんだクソガキ、居眠りでもしてたのか?」
「こ・・・近藤?」 「なんスか翔平さん、近藤を呼び捨てにしやがって」
「村上・・・」 大谷は半分パニックになりながらスコアボードを見上げた
1番:たつじ 2番:近藤 3番:大谷 4番:村上 5番:吉田 6番:山川 7番:牧 8番:源田 9番:甲斐
暫時、唖然としていた大谷だったが、全てを理解した時、もはや彼の心には雲ひとつ無かった
「勝てる・・・勝てるんだ!」
ガッフェからグラブを受け取り、グラウンドへ全力疾走する大谷、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった・・・
翌日、ベンチで冷たくなっている内川が発見され、吉村と村田は病院内で静かに息を引き取った
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