ぼこっと体に穴があいて骨まで見えるひどい重傷を負っても、ダチョウは死なへんのです。

傷に薬をスプレーしておけば数日で傷がふさがり、1ヶ月もすれば皮膚が再生されて元どおりになります。これほどの回復力のある生き物は、そうはいません。

なんでこんなに早く傷が回復するんやろう。

不思議に思ってダチョウの傷口の組織をホルマリン漬けにして大学に持ち帰り、顕微鏡でのぞいたところ、ダチョウの細胞はほかの動物の細胞よりはるかに速く動くことがわかりました。

ケガをすると、傷口をふさごうとして細胞が傷口のまわりで動きはじめます。ダチョウの場合、その動きがごっつ速いわけです。

だから大ケガをしても、カラスに尻の肉を食われても、驚異的な速度で回復するんですね。

傷口から感染症にかかることもないのは、免疫力が並外れて高いからでしょう。それだけ抗体を作る能力が高いとも言えます。

ダチョウがとてつもない生命力と免疫力の持ち主であることは間違いありません。