今回Authenseの弁護士が例に挙げてくれたのは、YouTuberのA氏から依頼された案件だ。A氏は数年前から趣味系の動画で人気を集め、自身の会社でオリジナルブランドを展開しているが、成功するにつれネット上にはアンチが増えていった。

なかでも執拗だったのが、40代男性Bだ。

開示請求により身元が判明した後は、さすがにマズイと思ったのか、A氏を中傷する書き込みは止めたようだ。

A氏の側からBに提示した示談金は、350万円だった。当初、相手は「20万円しか払えない」と言っていたが、名誉棄損で刑事告訴が受理され捜査の対象となると、「最大300万円までなら払う」と譲歩してきた。

「額をあげてきたのは『前科』がつく可能性が出てきたからでしょう。略式起訴で罰金となれば『前科』となり、その後の人生についてまわることになります」(Authenseの弁護士)

だが結局、双方で金額の折り合いがつかなかったため、A氏は損害賠償を求めて民事裁判を起こした。
最終的に確定した慰謝料は約80万円だ。ところがBは「無職でお金がないから払えない」と言ってきたという。「最大300万円までなら払う」と言っていたのは、嘘だったのだろうか。
https://news.yahoo.co.jp/articles/1a6f9a7e90fd9902b9a3a0f0fb0f0f70abdf8d54