目を覆うようなミスが2つも重なった。0―0で迎えた2回1死一塁、巨人のルイス・ブリンソン外野手(28)が東の146キロ直球を左中間へはじき返したところまでは良かった。だが、一塁走者の岡本和が三塁でストップしているのを確認せずに、二塁を回って三塁へ走り出した。岡本和はやむなく本塁にスタートを切ってアウトとなった。

 さらに、三塁に到達していたブリンソンは、アウトカウントを間違えてチェンジになったと思い込んでいた。ヘルメットを脱いで三塁ベンチに戻ろうとしてタッチアウト。原監督は「二度と起こってはいけないプレーが2つ続いたというところですね」と語気を強めた。

 最後まで1点が遠かった。4回、先頭の1番・長野が左翼線二塁打を放つも、続く吉川が浅い中飛に倒れて走者を進められずに、無得点に終わった。対照的にDeNAは5回1死一、三塁、東のバントは三塁方向へ強く転がったが、捕球した岡本和が一塁に送球したのを見るや、三塁走者の関根が思い切りよく本塁を陥れた。相手の守備の隙を突く基本を徹底したからこそ生まれた決勝点だった。

 前日も6安打完封負けで、これで今季初の連敗、カード負け越しとなった。結果的に勝敗を左右したボーンヘッドについて、ブリンソンは「言い訳の余地がなく自分のミスです。チームに迷惑をかけてしまった」と猛反省。三塁コーチャーの亀井打撃コーチは「彼だけでなく、僕自身の責任もある。前の走者を見るというのは基本のこと。鈴木(外野守備兼走塁)コーチと再確認しながら、僕自身も話をしたい」と二度と繰り返さないことを誓った。

 先発の横川が6回1失点と好投するなど投手陣は踏ん張っている。「誰がとかではなく、チーム全体でしっかりと、1歩目、基本を非常に大事にしたい」と指揮官。凡事徹底し、勝利をたぐり寄せる。

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