藤浪晋太郎が明かしたメジャー初登板8失点の真相
「データで丸裸にされた。
打者の様子見ないと」

藤浪は終始、穏やかな表情だった。
ア軍本拠地オークランドコロシアムのクラブハウス。すでにメジャーデビュー戦の分析には一区切りがついているようだ。

「本当にしっかりデータを取られていたんだなと感じた。
だまし合いは日本でも一緒ですけど、
傾向、対策の出し方はアメリカの方が格段に早い。データで完全に丸裸にされていた感じ。こっちも勉強していかないといけない」

1日エンゼルス戦は3回途中8失点。
2回まで完全投球4奪三振と抜群の立ち上がりを見せながら、
3回の1イニングだけで打者9人に5安打3四球で8失点。理由は明白だった。

「スプリングトレーニング中は結構スライダーが投球を助けてくれていた。
自分の中ではそのイメージがあって『苦しかったらスライダーで』となったんですけど、向こうもデータを取っていたんでしょうね。それがバレていて、しっかり狙われた感じでした」

2回まで計23球のうちスライダーは7球。3回は直球、
フォークの制球にやや苦しみ始めた影響もあり、計32球のうち14球にスライダー系を選択した。結果、スライダー3連打から一気に攻略された。

「日本であればスライダーでごまかしてもあそこまでいかれることはなかったけど、
メジャーでは狙われる球種を投げるとガンガン打ってくる。
はまってしまったらエグいことになるのだと、よく分かりました」