鳥インフルエンザの流行が人間に及ぼすリスクへの懸念が高まる中、世界保健機関(WHO)は4月11日、中国の女性が世界で初めて、このウイルスによって死亡したと発表した。

WHOは、中国の広東省に住む56歳の女性が、鳥インフルエンザの「H3N8型」に感染した後に死亡したと発表した。彼女は2月下旬に発症し、3月上旬に重度の肺炎で入院した後の3月16日に死亡したとされる。

WHOは、複数の基礎疾患を抱えていたこの女性が、生きた家禽(かきん)を販売する市場で感染した可能性が高いが、さらなる調査が必要であることを強調した。
H3N8型の鳥インフルエンザのヒトへの感染は、昨年、中国の内陸部などで初めて確認されたが、感染者の死亡が確認されたのは初めてだ。

WHOによると、中国が3月下旬に報告した時点でこの女性の知人の中にウイルスに感染した人や、発症した人は存在せず、ウイルスが人間の間で容易に広がる兆候はなく、さらに広がる可能性も低いという。

https://news.yahoo.co.jp/articles/c61a98571b9a7259c62a1d7d5942cbfedd73e08e