こっちの事件かと思ったわ

堺市内のホテルで、40代の男性が自転車にまたがったまま変死しているのが見つかっていたことが13日、堺署への取材で分かった。ホテル従業員も約2カ月間立ち寄っていない地下へ通じる階段の踊り場で発見。司法解剖でも死因は分からず、熱中症や突然死などが考えられるが、結局謎のままだ。同署は遺体の状況などから事件性はないと判断したが、「それにしても不可解な死に方」と首をかしげている。
堺署によると、変死体が見つかったのは3日午前9時ごろ。「異臭がする」とホテル関係者から通報があり、署員が駆けつけると、屋外の非常階段から地下へ下りる踊り場で、自転車にまたがり、壁にもたれかかった状態の遺体を発見した。
指紋などから身元は40代の男性と判明。着衣の乱れや外傷はなく、現場周辺に転落したような形跡もなかった。司法解剖の結果、死後1週間以上と推定されたが、死因は「不明」と判定された。
ホテル関係者の堺署への説明によると、非常階段は外からでも入れるが、遺体が見つかった踊り場には少なくとも2カ月は誰も立ち寄っていなかったという。
結局、男性がなぜ自転車で階段を下りて地下の踊り場にいたのかは分からず、関係者の間ではちょっとした真夏の“ミステリー”になっている。
堺署幹部は「現場写真を見て、こんな死に方があるのかとびっくりした。何のために踊り場にいたのかも分からないし、謎は深まるばかり」と話している。