――2年目の藤浪については
 能見:表現としては良くないかもしれないけど、僕は去年より「悪くなっている」と思います。

――えっ!? 周囲の評価は上々だけど…
 能見:プロとして1年間やったという余裕があると思うんです。でも、それは悪く言うと、なめるわけではないですけど「プロに慣れてしまった20歳」というふうになってしまう可能性もある。
余裕を持つのはいいことですけど、未知の能力をまだまだ持っているでしょうし、実力のある選手ですからね。

――藤浪に求めることは
 能見:去年、1年目で先発ローテーションをしっかり守ったことは立派です。ただ、規定投球回数には届いていない。年間170イニングから180イニングを継続して投げるしんどさ、続ける大切さを知っていってほしいです。
これは、それぞれの投手によるところもあるんですけど、藤浪のキャンプ中の投球数も多くはなかったと思います。これは当てはまるかどうか分かりませんが、マー君(ヤンキース・田中)もブルペンではそんなに多く投げない。
今はあそこまでになりましたけど、2年目(9勝)は1年目(11勝)より成績が良くなかったでしょ。実際にどうなるかは分かりませんけどね。

――期待しているからこその言葉
 能見:フフッ まあ、30代の僕と同じランニング量だったとしたらおかしいですよね。もっと走れ! 知らん間に(手を)抜くことを覚えてますからね(笑い)。
そういえばランディ(メッセンジャー)にも「お前はそのままでは普通の投手になってしまうぞ」って言われてました。これは本人がどう感じて練習に取り組んでいくかにかかっています。