AIなどの技術を使い、人気アーティストの声を用いて本来歌っていない曲を歌ったようにした動画がインターネット上で数多く出回っている。AIのホイットニー・ヒューストンが、マライア・キャリーのヒット曲をカバーしたり、AIのリアーナがビヨンセの曲を歌い上げたりするなどがその例だ。

そんな中、今週ある曲がアメリカで大きな話題となった。人気ラッパーのドレイクと人気シンガーのザ・ウィークエンドがコラボした完全な“新曲”。本人が歌っているのではなく声はAIで、曲はイチから作曲されたものだという。

新曲を公開したのは、「ゴーストライター」と名乗るアカウント。スポティファイやユーチューブ、TikTokなどにアップロードされ、削除されるまでのわずか数日で再生数は数百万回にのぼった。実際に聞いてみると、声はドレイク、ザ・ウィークエンドとそっくりで、AIが携わったとは思えないほどの出来映えと感じる。

いったい誰が音源を制作しているのか。ネット上に公開された“新曲”はユニバーサル ミュージックの申し立てを受け、すでに削除されている。

音源をアップロードした「ゴーストライター」を名乗るアカウントは、「私は何年もゴーストライターとして働き、大手レコードレーベルに収益をもたらしたが、給料は無いに等しかった。ついに未来がきた」「これは始まりに過ぎない」とコメントを書き込んでいる。
https://news.yahoo.co.jp/articles/17232f683bf2fb531ac57cbeab8d0c7525d7ebf4