「強迫神経症」の方は、快方に向かうどころか、益々酷くなっていましたが、そういうハンデを抱えながらも、息子には立派な業績を残して、世の為人の為に尽くせる人間になってほしいと心から願っておりましたが、大学の後期試験が終わった二週間後の二月十四日に、自ら命を絶ってしまいました。死ぬ四時間前には、大学の数学の問題を解いていたと言うのに…。
いろんな紆余曲折があって、いつかはこうなる最悪の日が来るかもしれないと感じていましたが、余りにも劇的な人生の終わらせ方でした。「自分は絶対に二十歳までは生きられないと思う!」と常々言い続けてきた息子でしたが、その言葉通り、この世に何の未練もないかの如く、スパッと逝ってしまったのです。死ぬ直前に息子が一体何を考えていたのかについて思い巡らす時、悔しさに胸を掻き毟られる思いがします。
お通夜には、高校時代同期の級友達約五十人近くが参列してくれ、しめやかに見送ってくれたことは、親として思ってもみなかった驚きであり、改めてここに心から感謝致します。息子もまさか五十人もの嘗ての級友達が集まってくれるとは、夢にも思わなかっただろうと思います。