自動車メーカーのダイハツ工業は、海外向けの一部の乗用車で認証に必要な衝突試験の際に不正があったことを明らかにしました。
ダイハツ工業は、28日に緊急の記者会見を開き、自社が開発した海外市場向けの乗用車4車種で、出荷先の当局の認証に必要なドアの衝突試験で手順や方法に不正があったことを明らかにしました。

4車種のうち、販売されているのは2車種で
▽このうち1車種は、親会社のトヨタ自動車がタイの工場で生産し、現地などで販売しているほか
▽もう1車種はダイハツの合弁会社がマレーシアで生産し、現地で販売しています。

これまでの販売台数は、あわせて8万8000台余りにのぼり、会社では、不正な試験で認証を取得した国への出荷を停止しました。

改めて正規の手順と方法で試験を行ったところ、基準を満たしていたということで、不正が行われた理由について、会社は試験を1回でパスしたいというプレッシャーがあった可能性があるとしています。

会社によりますと、今月、社内の内部通報で不正が明らかになったということで、第三者委員会を立ち上げて原因の調査などを行うとしています。

記者会見した奥平総一郎社長は、「皆さまの信頼を裏切り多大なるご迷惑をおかけすることになり、誠に申し訳ありません。開発部署と試験を行う部署が同じで組織的な課題があった」と述べました。