ちな後日談

https://full-count.jp/2023/05/06/post1376731/

突然の出来事に言葉が出なかった。エンゼルスは5日(日本時間6日)の本拠地・レンジャーズ戦で今季初のサヨナラ勝ち。歓喜に沸くロッカールームでの取材中に突然話しかけられた。大谷翔平投手だった。
「おめでとうございます」
 いきなり渡されたのは、封のついた100万円の札束。最初は何が起きたか分からず、動揺してキョロキョロと周りを見回してしまった。「本物だと思いました?」。ここでようやく我に返った。分厚い札束に書かれた「見本銀行券 百万円」の文字。中身は完全なメモ帳だった。ただ、両手の手汗だけは止まらなかった。
 25歳の新人記者にとって、この日が初めてのメジャー取材。試合前のロッカールームで挨拶することができた。3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では直接取材する機会はほとんどなく、この日が実質初対面だった。