安堵(あんど)した直後にクラス担任が休職し、再び教員探しに追われることになった副校長。
しばらくは業務を複数の教員に肩代わりしてもらい、自身が担任を兼務することにした。
「代わりが見つからなければ、他の教員の負担は増える一方だ。学校全体がどんどん疲弊していく」と訴える。

中略

4人交代
 教員不足のしわ寄せは、子どもにも及びかねない。
 都内のある小学校では昨年度、担任が4人代わったクラスがあった。最初の教員が体調不良で休職し、
特定の教科だけを専門に教える「専科教員」、副校長、休職から復帰後の別の教員へと移った。
学校は保護者会で「代わりの教員を探しているが見つからない」と説明。日本大の末冨芳教授(教育行政学)は「特に小学校低学年では、学校生活をスムーズに送るのに担任との信頼関係は大切だ。
頻繁な交代は望ましくない。労働環境を改善して志望者を増やさなければ、教員不足の根本的な解消にはつながらない」と指摘する。

 「担任が常に兼務状態で、子どもの様子をきちんと把握してくれているのか不安だった。授業の進行も遅れがちだった」。保護者の一人は、そう明かした。