──そんなお2人の競馬と言えば2014年の安田記念。善臣さんのジャスタウェイと、三浦騎手のグランプリボスのエルボー…もとい、直線での熾烈な叩き合いが有名です。
三浦 そうですね…って違いますよ!(笑) あの日はかなり馬場が悪くてタフな競馬になったんですよね。直線では馬体を併せての追い比べになり、モタれそうになったところを立て直そうとしたら、ちょうどエルボーしているような格好になってしまって…。

──レース後に善臣さんとは言葉を交わされたんですか?
三浦 もちろん謝りにいきました。

──怒られませんでしたか?
三浦 いえいえ。謝罪を受け入れてくださいましたよ。というか、自分に限らずそもそも善臣さんが怒ったり、声を荒げるような場面を見たことがないですね。そういうところも人間としての大きさ、温かさだと思います。

──それにしてもハナ差の大接戦。悔しい2着だったのでは?
三浦 もちろんです。ハナ差は騎手の腕の差ですから。ジョッキーとしての経験や冷静さが、当時の自分には足りませんでした。そう思ってます。 
今のミューラーなら勝ててたかねえ