新宿のぼったくり被害、9割がアプリ経由 女性は「ギャラ飲み」か

男性がマッチングアプリで知り合った女性と行った店。頼んでいないのにショットグラスに入った酒が大量に運ばれてきた=男性提供

 マッチングアプリで知り合った若い女性について行った先のバーで高額な支払いを求められた――。そんな被害が東京・歌舞伎町で相次いでいる。このエリアを管轄する警視庁新宿署が最近受け付けたぼったくりの被害相談のうち、マッチングアプリをきっかけにした被害は約9割にのぼっているという。

 新宿署が今年1、2月に受理したぼったくり被害の相談件数は約110件(被害総額約5900万円)。このうち約9割にあたる約100件(同約5700万円)が、マッチングアプリで会った女性とともに訪れた店での被害だった。その店のほとんどが歌舞伎町だという。

■アプリで知り合った女性「行きたい店ある」

 警視庁は4月、19~34歳の男女17人を東京都ぼったくり防止条例違反容疑で逮捕した。計約120万円の支払いを強引に迫られたのは、20~30代の5人の男性客だ。

 5人の被害の経緯はいずれも、(1)アプリで知り合った女性と待ち合わせる(2)現れた女性に「行きたい店がある」と言われ、指定のバーに向かう(3)1人5千円の飲み放題を頼む(4)ゲームに参加させられ、次々とショットが注文される(4)10万円を超える請求を受ける――というものだった。17人のうちリーダー格の男は、「コロナ禍で街に人がいなかったため、アプリを使った手口を思いついた」との趣旨を話しているという。

 捜査関係者によると、逮捕された17人の男女を含むグループは、「闇バイト」を使って仲間を集めていた。メンバーが使っていたインスタグラムでは、男性向けに「BAR内での軽い作業」で月40万~150万円、女性向けに金銭をもらって酒を飲むことを意味する「ギャラ飲み」で月100万~200万円の報酬、とうたった募集もあったという。

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