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できない模様




「僕がボタンの操作はしますけどね(笑)。ウエスタン(2軍戦)はデーゲーム。甲子園でナイターのときは、いつも昼過ぎに来られて、1軍の全体練習が始まる前までiPadで試合をチェックするのが監督の日課です」

監督室での舞台裏を打ち明けてくれたのは、藤原監督付広報だ。遠征中はホテル内で…。敵地で行われるウエスタンの試合をiPadでチェックしているという。

4月中旬だった。2軍を取材している若手記者からドラフト1位・森下(中大)が2軍戦で活躍していると報告があり、甲子園のグラウンドに姿を見せた岡田監督に「森下がヒットを打ったみたいですね」と伝えると、答えはこうだ。

「そんなこと言われなくてもわかってるわ。レフトにいい当たりを飛ばしたんやろ」。岡田監督はiPadから〝ネタ〟を入手していた。

2004年からの前回監督時代。1軍が甲子園でナイター、2軍が鳴尾浜でデーゲームのときは、2軍戦を視察することも多かった。そこから甲子園の試合前練習に合流するのがルーティン。当時はインターネットも普及しておらず、2軍戦をチェックするためには直接足を運ぶしかなかった。

そして現在。時代は変わった。「時間があれば試合は見に行くよ。若い選手を見たいからな」と就任直後に話していた岡田監督だが、初めて鳴尾浜で2軍戦を視察したのは5月12日のウエスタン・ソフトバンク戦。開幕から1カ月半が経っていた。甲子園の監督室でも、遠征先のホテルでも、iPadを通して選手の動きをチェックできるのはやはり便利だ。

「シーズンは長い。今いるメンバーで1年間戦うことはできないからな。けがもするし、調子を落とす選手は必ずいるし。だから2軍選手の実力の見極めも大事なんや」