巨人は15日、育成選手の中川皓太投手(29)と松井颯投手(22)の支配下選手登録を正式発表した。背番号は中川が昨季までつけていた「41」、松井は「93」に決定。原辰徳監督(64)は、腰痛で昨年登板なしに終わった中川の2軍戦の映像をチェックし、「戻ってきてるね」と大きな期待を示し、順調にいけば17日のヤクルト戦(神宮)から1軍合流すると明言した。

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 実績十分のリリーフ左腕が満を持して1軍に帰ってくる。原監督は移動日のこの日、支配下復帰の中川について、「(2軍で12、13日と)連投もしたし、明日一日動いてみて順調だったらあさってからと聞いています」と明言した。16日からヤクルトと静岡、神宮、神宮で3連戦。16日はG球場で調整し、問題なければ17日の神宮から昇格する。

 昨年は腰痛の影響で1、2軍通して実戦登板なし。今季は背番号「041」の育成選手で再出発した。2月の2軍キャンプではブルペンで力強い球を披露。当時、原監督は「昨年彼がいなかったのは大きかった」と振り返りつつ「せっかくいい方向に向かっていますので、大事に使おうと思っています」と慌てず万全を期す方針を示していた。

 4月の2軍戦で実戦復帰して以来、5登板で防御率0・00。映像でチェックした指揮官は「(本来の投球が)戻ってきてるね」と確認した。「昨年はゼロイニングだから。あまり大きなもの、負担をかけるのはどうなのかなという気はするけど、期待はしています」と歓迎した。

 1軍は開幕から「8回の男」が固定できず苦戦しながらも、リリーフ陣が必死につないできた。「今まで成績はともかく、みんなで切り抜けてきているわけだからね。彼(中川)がさっと入れるかどうか。そこは慎重に見る必要はある」とは言うものの、心強い存在であることは間違いない。

 「昨年1年間、ファンの皆さまにもご迷惑をかけてしまいました。今からしっかり巻き返して、優勝、日本一に貢献したいです」と中川。平内に続いて経験豊富なリリーバーがけがから復活。逆襲の態勢が整ってきた。(片岡 優帆)

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