西武・山川穂高のスキャンダルに思う 「球界の寝業師」根本陸夫管理部長の金言さえあれば…
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根本氏は1978年、西武の前身クラウンライター時代に監督に就任。西武時代の81年に監督を辞して管理部長専任となり「球界の寝業師」と言われる知略と裏技で黄金時代を作り上げた。
その半面、大変厳しい生活指導をすることでも知られた。毎年新人選手が入団すると、根本氏はドスの利いた声でこう言い聞かせていたという。
「いいか、おまえたちが何かやらかしても、刑事事件ならどうにかなる。しかし、民事となると、俺でもどうにもならん。だから、女と寝るときは必ずゴムをつけろ!」

根本氏は法大時代、暴力団組長の安藤昇と同級生で個人的親交があったという。反社会的勢力に精通している一方、警察組織内部にも独自の情報網を築いていたそうだ。
そんなコワモテの球団幹部に新人が「女には気をつけろ」と言われたら、嫌でも肝に銘じる。ちなみに、これは昔デーブ大久保(現巨人打撃チーフコーチ)に聞いた話だ。
86年、清原和博が新人王となって退寮を求めた際、根本氏が突っぱねたセリフも有名である。
「おまえを寮から出したら、社会の迷惑になる」
ただ、そう言われると、門限を破ってでも夜遊びをしたくなるのが当時のプロ野球選手の常。そこで根本氏は選手が出入りしている銀座や六本木の店を調査し、独自の人脈を通じて行状をチェックしていたそうである。

しかし、それだけ選手を戒めても、トラブルは起こった。娘が西武の選手にもてあそばれた、と保護者に抗議されたときなどは、根本氏も平謝りに謝り、事態を収拾するのに手を焼いたと聞く。
そんな根本氏が選手に残した金言がもう一つ。
「ごっちゃんになるな。メシは自分のカネで食え」
どういう意味か、以前、渡辺久信監督(現GM)がこう教えてくれた。
「メシをごちそうする人は、目的を持って選手を取り込もうとするもの。そんな人と付き合ってはいかん、ということです」

要するに、常に自分を律しろ、というのが根本氏の教えだった。山川がそういう昔の教育を受けていたら、こんな不祥事を起こしただろうか。