渋谷真コラム・龍の背に乗って ◇24日 広島6―2中日(マツダ)

 いつものように安打数では同数だが負ける。4回の藤嶋から橋本、田島、山本と、救援陣が1安打で抑えながら負ける。涌井の乱調と天敵・九里を打ちあぐねたのが全てだった。

 今季4試合で早くも3敗目。対戦防御率0・29は、あまりにも低くて現実感が乏しい。7安打放ち、なお1割6分7厘という対戦打率が、勝てない理由を物語っている。だが、こんなにやられているのは中日だけなのだ。DeNAには防御率7・11で被打率は3割2厘。牧(2本)とソトで3本塁打を浴びせ、桑原(6打数)や楠本(4打数)は打率5割と打ち込んでいる。阪神は1・59、2割3分7厘だが、11イニング1/3で9四球(中日は31イニングで4四球)。ノイジーが6打数3安打、近本は4打数1安打だが、3四球を奪っている。

 九里を打っているチーム、得意とする選手がいる以上、必ずヒントはある。そして、ひねられ続けている中日にも1人だけ九里キラーがいた。

 「九里の球は動きますけど、結局はベース盤の上に来るんです。真っすぐ系、曲がる系、落ちる系。この3つに分けて考えています」

 大島は言った。2回にはフルカウントから落ちる系(ツーシーム)を一、二塁間に転がし、4回には曲がる系(ナックルカーブ)を鋭く中前へ打ち返した。今季10打数5安打。通算でも3割2分9厘(76打数25安打)とカモにしている。

 九里の球は手元で動く。恐らくはほとんどの打者は芯を外されるのが嫌なのだ。ノイジーが打っているように、外国人は動くものだと思っている。牧は詰まるのを恐れず、甘く入った時に絶対に仕留めると決めているはずだ。

 「僕は動くことを気にしてはいないです。打てるボールを打つだけなんで」

 繰り返すが、打っている人がいる以上、そこには必ず理由と傾向がある。目の前に大島はいる。まずはそこに聞け―。




「いつものように安打数では同数だが負ける」でコラム始まるの酷すぎるわ