作戦通り救出部隊が倒れている巡査部長を救出し、SATのいる後方に搬送していた際、犬の鳴き声により警察官の接近に気付いた男が民家の窓から救出部隊に向かって拳銃を発砲。後方支援のため捜査車両の間で機関拳銃を構えて警戒していた林 一歩巡査部長が左鎖骨部に被弾した。林巡査部長は防弾チョッキを着用していたが、銃弾は左鎖骨で跳弾して方向を変え、防弾チョッキの防弾効果がない胸と背中との繋ぎ部分を貫通、首筋の左鎖骨下部から入り上行大動脈を貫通した。救急車で搬送されたが、外傷による心不全(心タンポナーデ)のため5月18日午前0時ごろに病院で死亡した。弾丸は体内から見つかった。救出された巡査部長は命に別状はなかったものの、外傷性クモ膜下出血などの重傷であり、半身不随の後遺障害が残った。

報道によれば、SATは巡査部長救出の際、民家敷地に犬がいることを知らされておらず、前線本部からは「発砲してきて、犯人の姿がみえたら発砲しろ」と命令されていた。隊員が撃たれた際、男はブラインド越しに銃撃しており、姿が確認できなかったため、これに応戦する形での射撃は行われなかった[1]。