来日した中国人富裕層が、関東近郊の「あるホテル」にガッカリした驚きの理由
https://news.yahoo.co.jp/byline/nakajimakei/20230526-00351067

富士山が目の前に見えるのに……
その富裕層はいう。
「そのホテルはロビーから雄大な富士山が見える絶好の場所に立地しているのです。
私はこんなに目の前に富士山があるホテルに初めて泊まったので、とても喜んでいました。富士山は中国人にとって、とても憧れの場所なので。
でも、ロビーの窓に立ってみたらビックリ。大きな窓ガラスが汚れていたのです。雨のあとの雨粒が乾いて、そのまま拭き掃除をしなかったような感じで……。
富士山の写真を撮りたかったのに、窓越しに撮ることができないような状態でした。
部屋の隅やテーブルにもホコリがありました。これは一体なんだんだ!と残念に思ったのですが、同時に、私はすぐピーンときました。ここはきっと、中国人の経営に違いないと……。
あとで確認してみると、確かにその通りでした。支配人は日本人なのですが、オーナーは中国人。私自身も中国人ですが、こういう残念な経営をしているホテルを見ると、とても悲しい気持ちになります。
このホテルを買収した中国人が、修繕にあまり手をかけず、ただ安いホテルとして運営している。おそらく、その経営者はそこに泊まることはないでしょう。
ただ投資のひとつとして買収しただけで、実務は現場に任せているのかもしれませんが、こういう無責任な行為こそ、日本のインバウンドにとって、観光地の評判を落とすことになるのではないでしょうか」
この富裕層はこのように一気にまくしたて、憤った。
中国人が感じる、中国人による買収
私はそのホテルの名前を聞いてもわからなかったが、立地は確かに忍野八海、河口湖などにも近く、中国人観光客だけでなく、外国人観光客が宿泊するのにも便利そうだ。
しかし、いま、山梨県内だけでなく、多くの地方都市で、このようなこと(中国人による日本のホテルや旅館の買収)が相次いでいる。
拙著『中国人が日本を買う理由』の中でも紹介したが、日本の不動産を買いたいという中国人がとても増えているのだ。
最後に、その富裕層はこう語った。
「これが日本のビジネスホテルのスタンダードだと外国人の観光客に思われるのは残念だし、彼らの日本に対する印象も悪くなるのでは、と思います。
日本人の中には、ここが中国系の資本になったから、質が落ちたんだ、と感じる人もいるでしょう。
最近、日本のホテルや旅館を買う中国人が増えていますが、私自身はこういう形での買収には反対。もっと責任を持って、喜んでもらえるような投資をしてほしいと感じています」