高橋浩祐
国際ジャーナリスト

殉職された警察官のご冥福をお祈りいたします。2000年代初め、ニューヨークのジャーナリズムスクールに留学していた頃、ニューヨーク市警察(NYPD)のパトカーに同乗し、
丸一日現地警察の同行取材をしたことがあった。パトカーはハーレムやサウスブロンクスなどを巡回をし、特に犯罪現場に直行するわけではなかったが、私も防弾チョッキの着用を求められ、着用した。
今回の長野県中野市の事件では犯罪現場に直行したわけなのだから、最悪事態を想定し、防弾チョッキを着用すべきだっただろう。ネットで多くの知識が得られる今の時代、犯罪現場では何が起こるかは分からないはず。

苦言を呈すれば、安倍元首相暗殺事件も、岸田首相襲撃事件も、それらを未然に防げずに発生を許してしまった以上、警察が最悪事態を想定せずに対策準備に抜かりがあった。
安全保障を含め、危機管理の要諦は常に最悪に備えること。再発防止策を徹底していただきたいもの。