松岡の漢気エピソード


原田騎手 夏の北海道で乗り馬があまり集まらなかったのですが、攻め馬に乗っていれば名前も覚えてもらえるので、松岡さん(松岡正海騎手)が「じゃあ、攻め馬回してあげる」って言ってくださったんです。その中の1頭にプリンスリターンがいました。松岡さんにはお世話になりっぱなしです。

――松岡騎手、とても面倒見がいいですね。デビュー前から調教に乗られたんですか?

原田騎手 はい、入厩した初日から僕、跨ったんですけど、なかなか元気な馬で、乗る時に嫌がられて、振り落とされるみたいな感じでいきなり落馬しちゃったんです。

――では、第一印象というと…

原田騎手 なかなかのクセ馬だなって印象がありました。松岡さんから「乗れる?」と聞かれたんですが、「大丈夫です! しっかり新馬まで調教つけます!」と答えたら、松岡さんが「先生とオーナーにもお前が調教乗ってるってこと話通してやる」と言ってくださいました。

 社長と加用先生からも「原田でいいよ」と言っていただいて、新馬戦に僕が乗ることになったんですよ。