北海道北広島市に誕生した日本ハムの本拠地、エスコンフィールド北海道。建設に中心となって携わった日本ハムの前沢賢取締役と三谷仁志取締役が29日、東京・千代田区の日本記者クラブで会見を行った。『ファイターズが描くボールパークの未来』がテーマ。前沢氏は「(球場周辺を)行楽地化から街化へ転換していきながら、最終的に新たなモデルに挑戦していきたい」と構想を語った。学校や病院などの誘致を目指すという。

プロジェクトは2015年4月に発足し、今年1月に総工費600億円をかけた同球場が竣工(しゅんこう)。3月14日の西武とのオープン戦で開業を迎えた。3月中旬から5月中旬までの63日間で球場周辺施設の「Fビレッジ」に90万人が来場。ホテルや温泉があり、38%が野球観戦以外の来場で、そのうち約2割は海外を含めた北海道外から訪れた。

最寄りのJR北広島駅から徒歩で約20分間。新庄監督が「俺なら来たくない」と話したように、開幕当初は試合後に帰りのシャトルバスを待つファンが長蛇の列を作っていた。バスの増便や、試合後にきつねダンスの講習会などを実施することでファンの退場時間を分散させ、混雑は解消。4月1日に60分間だった同駅行きのバスの待ち時間は、5月13日には15分間に減少した。

「今はチャレンジをしている状態。球場を中心とした街づくりがどうなるかは5年後くらいに見えてくる」と前沢氏。三谷氏は「改善活動を常に重ねていくことで、施設として愛されるものになっていく。関係人口(地域と多様な関わりを持つ人々)を増やしたい」と力強く語った。
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