ある男が事業に失敗して借金を抱え込んでしまい、自殺しようと東尋坊にやってきた。
しかし実際に岸壁まで来てみると、どうしても最後の一歩を踏み出すことができない。
飛び込もうと勢いをつけては立ちすくむ。
そんなことを繰り返しているうちに、死ぬ怖さに比べれば人生をやりなおすくらい簡単なことに思えてきた。
男は自殺をやめて帰ろうとした。
そのとき、一つの看板が目に止まった。
「もう一度考え直せ」