西野が語る松本人志


ー目的は、お客さんを楽しませることなので、別に芸人さんが何をしても、その人が一番得意なことをしたほうがいいよなと思っている口なのです。

しかしながら、この僕の「得意なことやった方がよくないですか」という言い分は、当時はなかなか許されることではありませんでした。
最近は、そのあたりが随分と緩和されていますが。

そして、「このルールを作ってるの誰だ」と思った時に出てきたのが、松本さんです。これはくれぐれも言っておくと、松本さん自体は、そんなことは全然OKなんです。

なんなら、芸人や世間から煙たがられていた頃の僕を番組に呼んで下さっていたし、浜田さんも、作家の高須さんもそうでした。

高須さんに関しては、僕と一緒に仕事をする時は、「なんであいつと仕事すんの」と、同業者から結構突かれていたらしいです。今考えると、泣けてきますよね。でも、そのような時期がありました。

なので、ご本人たちは「あれやめろ、これやめろ」という言い方はしなかったのですが、やっぱり影響力が強いものですから、なんとなく「ダウンタウンさんがやっていること以外はアウト」のような空気がずっと流れていたんです。

これは誰が始めたというわけではないのですが、なんとなくその空気がずっと流れていて、僕みたいに、作るところからお客さんと共有する「バーベキュー型」のノリなどは、絶対にアウトでした。