なお文春記者も第一弾では捜査関係者の女性はホテルではなくバーに連れ込まれたとの主張に疑問を感じ現地取材済み

A子さんの主張に違和感があったため、記者は実際に「X」を訪れた。「X」一帯は野球選手はもとより、経営者や芸能人などが夜な夜な集う華やかな土地柄だ。表通りに沿って、洒落たバーがポツポツと並んでいる。そこに、「X」はあった。

「X」があるビルには飲食店が複数軒テナントで入っており、1階にはダイニングバーがあった。植え込みで客のプライベートを守りつつも、大きなガラス窓越しからはボトルが並んだバーカウンターが見える。

 奥のエレベーターを上がると2階には絵が飾られた空間があり、左右に間隔をあけていくつかのドアが並んでいる。そのドアの先には客室があり、なかにはベッドやシャワールームが備えられている。

 廊下は絨毯敷きでホテルだと言われればそう見えるが、一方で港区にありそうな“隠れ家個室”が売りの店にも思える。

「X」が入る施設を外から見るとダイニングバーのようだった ©文藝春秋 撮影/細田忠