交流戦前のリーグ戦を終え、本拠地で14勝4敗1分け、勝率・778を記録したDeNA。その強さを支えるのが、総工費数百万円をかけて今季から横浜スタジアム内に新設された「リカバリールーム」の存在だ。選手たちが試合前に自由に仮眠が取れる、新時代の球場設備の秘密に迫った。(取材構成・浜浦日向)

ハマスタで開幕から白星を積み重ねるベイスターズ。その裏で、今季から選手の仮眠を主な目的とした「リカバリールーム」が球場内に誕生していた。チーム運営部長の西崎伸洋氏(40)が経緯を明かした。

「今は空港やオフィスにも仮眠場所がつくられ、仮眠することで業務稼働効率が上がることはデータでも証明されています。チームが勝つために設置を決めました」

これまでも試合前に仮眠を取る選手はいたが、ふさわしい場所がなかったため、多くの人が行き交うロッカールームや駐車場の車内で仮眠する光景があった。体が資本の選手たちを気遣い、球団は総工費数百万円の予算を立てて仮眠部屋を新設。「中途半端にはやりたくなかった。うちは勝つことに対して必要なものは渋らない」と西崎氏は語った。