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野村氏:当然、「原作のまま、何も変えずに絵だけ綺麗にしてくれればいい」という意見もあるのはわかってはいるんですけれど、恐らくそれだとこれだけのコストをかけて作ることはできなかったでしょう。
もともと、企画を立ち上げる時に、オリジナル版を遊ばれた方も新しい体験や新しい展開を楽しめるような内容にしよう、ということが課題ではあったんです。

――新しい体験や新しい展開……それは何故ですか?

野村氏:オリジナルでは一番重要になってくるニブルヘイムの謎をもう1回やったところで、「知ってる、知ってる」と……要は“再確認する”という遊び方になってしまいますよね。これだけ大きなプロジェクトとして立ち上げるには、その遊び方では難しかったんです。
ただ、お話が全然変わってしまい、全く別物になってしまうと、それはそれで意味がありません。いかに新しい謎を入れつつもオリジナルからずれないようにするか、というのが、このプロジェクトで課題として取り組んできたところです。

北瀬氏:普通にリメイクをしたとして「懐かしい」と手に取ってもらえても、ゲームを立ち上げて懐かしさに浸っただけで満足して終わってしまう、というのはよくあることですよね。それは僕ら自身何度も経験もしていまして……だからこそ「FFVII」に関してはそういう状態になるのは嫌だと思いました。
「FFVII」が新たにリリースされたっていうことに喜んでくれる人たちが、ゲームを立ち上げた後も夢中になってプレイできる、という作品になることを望んでいたので、過去作をプレイした人にも新鮮に感じられるようなゲームにしたかったんです。