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歴史

もともと「日本書紀」第29巻によると飛鳥時代の天武4年(675年)6月17日に天武天皇から肉食禁止の詔が出されており、奈良時代に発展した仏教においても、卵を食べることは肉食と同様に殺生とされていた。しかし、「薬食い」と称して権力者、病気の庶民及び山里に住んでいる人の一部が、卵類を食べていた。日本において積極的に注目されたのは織田信長の時代で、南蛮人が肉食を生活に持ち込んでからである[1]。

江戸時代後期の風俗、事物を説明した百科事典の一種である「守貞謾稿(もりさだまんこう)」によると、湯出鶏卵(ゆで卵)が20文で売り出されており[2]、当時のかけ蕎麦の価格である16文と比較するとゆで卵は高級品であった。