かつての羽生善治「今後、七冠の可能性はない」

 2023年6月1日、将棋の藤井聡太が渡辺明から名人位を奪取し、七冠を達成した。七冠達成は、1996年に羽生善治が史上初めて達成して以来、27年ぶりの快挙である。

 その羽生は、かつて元棋士の鈴木輝彦によるインタビューで、七冠を今後、ほかの人も含めて実現する可能性はあるかと問われ、
《ないと思います。正当な競争原理が働けば1人が独占するのは難しいでしょう。体力も続きません(笑)》ときっぱりと答えていた(鈴木輝彦『神の領域に挑む者――棋士それぞれの地平』日本将棋連盟、2014年)。

https://number.bunshun.jp/articles/-/857740?page=1