※2023年06月11日07時25分
時事通信

 巨額の債務を抱えて経営危機に陥った中国不動産開発大手、中国恒大集団の再建が難航している。3月には外貨建て債務の再編案を公表したものの、債権者との交渉は難航。資金繰りも悪化し、各地で建設工事が停滞している。負債総額は2021年末時点で1兆8980億元(約37兆円)と、国内総生産(GDP)の1%を超える規模で、中国経済の先行きに影を落としている。

 経営危機のきっかけは、20年に中国当局がバブル抑制のため導入した不動産企業への融資規制の強化だ。資金繰りが行き詰まり、21年には実質的なデフォルト(債務不履行)に陥った。

 消費者の信頼も失い、中国の不動産サイトによると、20年に7000億元を超え、国内2位だった販売額は21年、約4600億元に急減。22年には上位200社のランキングから姿を消した。恒大の資料によると、22年の販売額はわずか300億元強にとどまった。

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