典型的な「邪馬台国屋」が群がってたね

 そしてもう一つ問題なのは、邪馬台国にのめり込む自称「研究家」には、邪馬台国以外には関心を示さず、何も知ろうとしない人が多いことです。土台となる幅広い教養を持つことなく、いきなり高い塔を建てようとしても、すぐに倒れてしまいます。こうした人が発表する「学説」は、それだけを見れば筋が通っているようでも、たとえば中国語学や言語学や版本学の見地から見れば無理があったりして、脇が甘いことが多いのです。しかもこの種の人に限って、他者の批判は一切受け入れようとせず、異なる考えの人を攻撃し続けるもので、こういう人々がいるおかげで、プロの学者も「また邪馬台国屋か」と相手にしたがらなくなるわけです。

https://www.hmt.u-toyama.ac.jp/chubun/ohno/qanda.htm#%2310