“約束の6月”がもうすぐやってくる。

 開幕から2週間ほどが経った4月中旬のことだ。巨人・原辰徳監督に低迷するチーム状況と今後への展望を聞いたことがあった。チームは4月14日に最下位に転落して、そんな窮状の中での問いかけだった。

「智之(菅野智之投手)や勇人(坂本勇人内野手)といった主力選手を欠いたり、なかなか状態が上がってこないというのもある。でも、色々な面で今年のチームは、今までと違う新しいチームだと思っているし、戦いながら色んなことを試さなければならない。チームとしての形を作り上げるのに、少し時間がかかるという覚悟はしている」

 そう語った原監督が、1つの“完成形”を作り上げる目処として挙げたのが6月だった。

「手探りのスタートになったけど、6月くらいまでにはチームとして1つの形を作り上げようと思っている」

 あのとき原監督が語ったように、確かに6月を前に打線は1つの形が見えてきている。