ちな幻のシーズン規定4割バッター
トッド・ヘルトン
2000年は首位打者と打点王の二冠に輝いた他、過去64年間で最多となるシーズン59二塁打を放ち、安打・二塁打・塁打・出塁率・長打率・OPSはすべてリーグ1位の成績を残した。シーズンで最も素晴らしい活躍をしたとされる打者に贈られるハンク・アーロン賞も受賞し、MLBオールスターゲームやシルバースラッガー賞にも選出された。この年、一瞬だけ「503打席以上で4割を超える打率」つまりシーズン規定打席を満たしての4割打者になった。それは、8月18日のマーリンズ戦で6回裏、この日の3本目の安打となる二塁打を放ったヘルトンの打率は、一旦4割を超えた。当時はMLBのスコアボードで事細かに選手の打撃成績を表示していなかったため、規定打席を満たして4割に到達したことに誰も気がつかず、3点ビハインドを追いかける次の打席にも登場したヘルトンは一ゴロに倒れ、結局、この試合の.399を最後に二度と4割に近づくことはなく.372でシーズンを終えた。このとき、打率4割の状態でベンチに下がり、残り試合を欠場していたらテッド・ウィリアムズ以来の打率4割を達成していたことになる。