高知県土佐清水市内の市立小学校で昨年、当時教頭だった男性教諭(51)が、20代の臨時講師の女性に交際を迫るなどし、女性はストレスから今年1月、退職していたことが分かった。

県教育委員会と市教委によると、教頭は今年4月に希望して一般の教諭に降任し、今月には市教委付となったが、処分はいまだにされていない。

市教委によると、昨年8月、女性から相談を受けた校長から報告があり発覚。既婚者である元教頭が、女性に対し、LINEで交際を迫るような内容を複数回、送信していたという。

問題に対応した岡崎哲也・市教育長は「完全なセクハラだ」と元教頭を注意。職務以外で女性に近づかないように求めた。元教頭が女性に謝罪したことなどから、県教委への報告を控えて元教頭を異動させなかったという。

その後、昨年11月末、元教頭が女性に、「(女性が)不倫しているうわさを聞いた」という趣旨の発言をしたなどの連絡が校長から市教委にあり、12月になって県教委に問題を報告した。女性は12月に病休し、今年1月6日に退職した。

その後の調査で、元教頭は県教委関係者の名前をかたり、女性の教員採用試験で口利きをしたような虚偽の内容の手紙を女性に渡していたことも判明した。

岡崎・市教育長は「女性を守れず申し訳ない」と話している。元教頭を処分する立場の県教委担当者は「元教頭を聴取後、処分に関わる事実が次々と明らかになり、処分決定に時間がかかっている」と話した。

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