元妻をツイッターで中傷したとして名誉 毀損 きそん 罪に問われた将棋の元棋士の男（４０）（福岡市博多区）に対し、大津地裁は２３日、懲役１年６月、執行猶予４年（求刑・懲役１年６月）の有罪判決を言い渡した。

判決によると、男は２０２１年８月、ツイッターに元妻（３２）や元義父母の写真や名前などを添えて「仕事と子どもを奪い取り、絶対に許せない」「誘拐一家」などと投稿。昨年１１月にも「僕の全てを潰した殺人鬼 達 たち 」などと書き込んだ。

　畑山靖裁判長は、知名度のある被告の投稿で「被害者が犯罪行為に関与したような印象を与え、広範囲に拡散された」と結果の重大性を指摘。男は一連の投稿が「自分の投稿ではない」などとして無罪を主張したが、投稿は被告によるものと認定した。

　一方、「逮捕から約半年間身柄を拘束され、相当程度の制裁を受けた」などの理由で執行猶予付きの判決が相当と判断した。

　男は、０１年に棋士となり、八段まで昇段。「ハッシー」の愛称で知られたが、２１年４月に引退していた。