あのベテラン騎手の言葉が、礎になっている-。今回の「ケイバラプソディー~楽しい競馬~」は、関東所属ながら栗東に滞在している秋山稔樹(としき)騎手(21=美浦・蛯名利)を、大阪のことは(下村琴葉)記者が取材した。5月30日から約3カ月間、栗東で得たいものとは。そして、論理的な彼を支える競馬観に迫った。
とにかく馬に乗ることを大切にしている。この考えは、岩田康騎手から教えてもらった。ベテランとのファーストコンタクトはお風呂場だったというが、1年目の夏から親身に指導をしてくれた。時には励ましのLINEも。今でも見返すというそのスクリーンショットをちらっと見せてくれたが、部外者の私でもグッとくるような熱い文章がつづられていた。
 「僕自身、メンタル的に弱くて。一喜一憂するところもある。でも『勝ちたいのはみんな同じ。そこを自分の中で意識しすぎるよりも、馬から1つでも多くのことを教えてもらえ』って岩田さんに言われて。悩んだり、なんか考えている暇があるなら、馬に乗っておけって」

お風呂場あっ